桜を見ながら、ようやく春を感じることができる様になりました。3月に入ってからもしばらく寒い日が続いていたので、桜の見頃もちょっと遅くなりましたが、工房では春の訪れをじっと待ちながらコツコツと制作を進めていました。
今回の作品は、以前にブログで紹介した大正・昭和初期(100年前!)のヴィンテージ錦紗縮緬アップサイクルです。
鮮やかな柄・色彩、布の風合いなどから、保管状態の良さにあらためて感心してしまいました・・・唸ってしまいますね!100年前にはどんなオシャレを楽しんでいたのか、いろんな想像が膨らみます。
巾着のサイズについても色々試行錯誤を重ねました。大きすぎず、小さすぎず、最適な大きさを見つけるのに、何度か試作をしながら辿り着きました。
こちらの巾着は、縦 24 ㎝ × 横 19 ㎝ × マチ 3㎝です。
巾着は口が結び紐できちんと閉まるのが使い勝手が良い特徴なのですが、あまり深さがあっても使いづらいし、小さくしすぎると収納力が失われてしまうので、実際の使用感を何度も確かめながら制作しました。
アップサイクル作品には、既製品にはないアイディアをちょっとずつ入れることができるのが楽しみであり、醍醐味なのですが、この巾着には、入れ口の両サイドにスリットをちょっと入れてみました。実は、このスリットが有るかないかでは、使い勝手が全然違います!
中身が見やすくなるだけではなく、取り出しやすさも加わります。
100年前という時代を考えると、もちろん古典的な柄なのですが、今改めて見てみると、むしろ時代を先取りしているような、色褪せないセンスと佇まいを感じます。
現代の「お出かけ」は万能ガジェットのスマホさえあれば何でも便利にできてしまいますが、その最先端アイテムを百年錦紗縮緬の巾着バッグに入れて、時代のギャップを楽しみながらお出かけしてみてはいかがでしょうか?
短めの持ち手(共布)をつけたので、そのまま持ち歩いたり、バッグの中の仕分けとしても便利にお使いいただけます。
ちなみに御朱印帳入れとしても、巾着型は使い勝手がよくおすすめです!