大事な着物からアップサイクルされた数珠袋は、大切な人を偲ぶ時、寄り添ってくれるような気がします。
今日は、大正時代から昭和初期の着物から、5つの数珠袋を作りました。色や素材の組み合わせを工夫してみました。意図していたわけではありませんが、完成後に手持ちの数珠を合わせてみたら、コーディネートもバッチリでした。ぜひ、ご参考にしていただければと思います。
数珠袋は、数珠を携帯する袋としてだけでなく、数珠が傷つくのを保護する役目や、また数珠を外して置く際には、下に敷いて使う専用の「座布団」としての役割があります。大切な数珠は傷つけたくないですよね。
数珠袋にどれほどのファッション性を求めるかはさて置き、ご自身の和装・洋装のスタイルに合った数珠袋を持っていると便利です。また、人が集まる場所でも自分の数珠袋がどれかすぐにわかるので、目印になります。
「数珠をうっかり無くしてしまった」ということも、ご自身が選んだ数珠袋なら、起こらないかもしれません。
数珠はまた、法具としてお守りにもなります。携行しやすい小型の数珠袋にいれて、肌身離さず持ち歩くのもオススメです。
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道行の半月数珠袋
女性用の片手数珠であれば、コンパクトに持ち歩ける「半月型」も可愛らしくてオススメです。こちらの紫綸子の着物地は、数寄屋袋にも使いました。裏地も同じく、正絹羽織です。
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赤金錦織の半月数珠袋
こちらも同じく半月型の数珠袋です。正絹の帯地から作りました。珊瑚の数珠を合わせて置いてみました。女性の上着やスカートのポケットにも入る小ぶりなサイズで、使い勝手が良いです。
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黒お召しグリーンの数珠袋
正絹の着物から作りました。裏地は藤色の正絹縮緬の着物です。藤色とグリーンの組み合わせが映えます。「数珠は静かにしまいたい」というリクエストで、蓋は音を立てずに閉められるようにつめを付けました。
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青い羽織の数珠袋
柄入りの青い正絹の羽織から作った数珠袋です。裏地には正絹の緑の胴裏を合わせています。大きめに入ったえんじ色の柄がアクセントです。こちらも、蓋はつめで仕上げました。
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藤色のちりめん数珠袋
きれいな藤色が目をひくこちらの数珠袋は、縮緬から作りました。格子の地模様が入っているので、シンプルながら洗練された印象にまとまりました。裏地は、ピンク系の花柄の正絹羽織を合わせています。
ショップにもまだまだ掲載していますので、ぜひのぞいてみてください。