着物 ポーチ

工房の手仕事 – 6枚はぎのふっくらポーチ

九月に入ったというのに、連日の暑さには本当に驚きますね。秋の訪れが待ち遠しいこの頃ではありますが、晴天を利用して、この時期にやれることを優先して行なっています。それは、前回のブログでもご紹介した、着物を「解いて」「洗う」作業です。
日陰干しをしますが、まだまだ気温はかなりの高さですので、干したと思ったら、あっという間に終わってしまいます。

着物・羽織など一枚を解いていくと、どうしても作品制作が後回しになるのが「羽織のまち」「襟(えり)」「おくみ」部分の、幅が狭い部分です。作品を作れば作るほど、自然と溜まっていくのですが、この愛しき残布たちの整理をしてみました。
組み合わせ次第では「もったいない!!」「まだまだ何か制作できるかも!」と捨てきれない小布達で、6枚はぎのミニポーチを制作してみました。

6枚はぎのポーチの底部分は、丸みがあって、見た目が手鞠のような形です。毎日違うのを使いたくなるようなカラフルなポーチです。並べてみると、コロンとしたフォルムが、さらにかわいい!

色鮮やかな錦紗縮緬や総絞りと無地縮緬や小紋の無地部分とのコントラストを楽しんでみました。
サイズは、幅 20㎝ × 縦 16㎝です。ファスナー部分がゆるくカーブしているので中身の出し入れが楽に出来ます。


かわいい持ち手( 太さ 0.5mm × 15cm )をつけました。両サイドにタブを挟み込んでますので、ショルダー紐などをつけて頂けばショルダーポーチとしてもお使いいただけると思います。

内袋はポリエステル系の生地を使用しておりますので、汚れるのが気になるという方でもメイクポーチなどにご利用いただけると思います。

そのまま持ち歩いても・・・バッグの中の小物入れとしてもお使いいただけると思います。

制作の過程では、さまざまな素材や色の組み合わせを楽しめる一方で、素材の風合いを活かしつつ補強を考えながらする裏打作業はちょっとした手間や工夫が必要になるので、とても気を使います。残布だからといって、ぞんざいに扱うわけではありませんので、実はそちらの方に時間をさく事も多いです。最後の最後まで手を抜かずに、アップサイクルするのがモットーです。

どんな方に使っていただけるのか、ワクワクしながらアイディアを練っています。
「誰も持っていない一点物」となるようインスピレーションが湧くままに・・・・・・・・。