今日の新作 – 着物の色合わせを楽しむ数寄屋袋

最近は寒暖の差が激しく、朝晩の冷え込みと日中の気温差に身体がついていくのが大変です。

体で感じる気温の変化だけではなく、着物文化が普段使いだった頃は、四季折々にあった素材や模様をコーディネートして、季節の変化を楽しんでいたのでしょうね。
着物文化の変化は、戦前戦後の生活様式の変化と大きく関わってきたと思うのですが、現代の着物に対する価値観は、特別なお洒落用や社交、儀礼用としてる「きもの」という衣装になっているのかなぁと思います。

それにしても、先人の生業(なりわい)に思いを馳せて、一枚一枚丁寧に解きの作業を進めていると好みの色や柄が気になってきました。例えば、着物の反物の柄や模様、色はもちろんですが着物を仕立てるにあたって使われる「裏」の色合わせです。

着物の「八掛」「裾まわし」、羽織の「羽裏」、長襦袢の柄と色使いの大胆さにはハッとさせられます。

工房の製作の様子と、完成した実際の作品を6個ご紹介します。

アップサイクル作業で色々な着物や帯地などを扱って作品を制作していると、ちょっとした端切れでも、凝縮された高度な技術や継承されてきた文化の重みがあると感じます。また、それらが時が経つにつれてますます希少になっていく事を思うと、何らかの形にしてどなたかに使っていただくことで、さらに価値のあるものにしていただきたいと思います。